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JOURNAL (DOMESTIC) Fix and Slide: 文字列全体の移動によるキャレットのポインティング手法

鈴木 健司岡部 和昌、坂本 竜基(電駆ビジョン株式会社)、坂本 大介(北海道大学)

情報処理学会論文誌 2019年2月号(「インタラクションの理解および基盤・応用技術」特集)

February 01, 2019

本稿は,スマートフォンやタッチディスプレイにおいてポインティングを行う際,ポインタや指示したいオブ ジェクトが指に隠れて正確な操作が難しくなる問題,いわゆる Fat Finger Problem に対して,ポインタそのものの位置 を指で移動させるのではなく,ポインタが存在する画面全体を移動させ相対的にポインタの位置指定を行う手法につ いて述べる.本研究では特にスマートフォンなどの小型携帯端末における文字列選択の場面を例題として提案手法の 実装と評価を行う.評価は,本手法と iOS が標準で提供している手法それぞれで,iOS 上で表示される文章の文字列 選択を行えるプロトタイプを作成した上で,比較評価実験を行った.その結果,提案手法を初めて操作したユーザで あっても従来の手法と作業実行時間に有意な差が確認されなかった,もしくはフォントサイズが小さい場合には提案 手法の方が有意に早いことが確認され,また通常の手法よりも理解しやすく使いやすいことが示唆された.

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