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ワークショップ (国内) テキスト全体の移動によりキャレットの相対位置を変化させるポインティング手法の提案

鈴木 健司岡部 和昌,坂本 竜基,坂本 大介(東京大学)

インタラクション2015

2015.3.6

タッチデバイスにおいて指定したい場所が指に隠れて見えず正確な位置を指定できない、いわゆるFat finger problem は古くから指摘されている。この問題は、要求するポインティングの精度と指の太さの比率に依存するため、スマートフォンやスマートウオッチなどといった小型のデバイスにおいて顕著に表れる。小型デバイスでも、十分に大きな領域を指定するようUI を工夫すれば回避可能であるが、テキスト編集におけるキャレットの移動というタスクでは文字を大きくすることは一覧性の低下に直結するため回避できない。そこで、本稿では、キャレットの移動を指のタッチによって直接指定する既存の方法に代えて、キャレットを除くテキスト全体を移動させることでテキスト中のキャレットの相対位置を決定するインタフェースを提案する。この方法では、移動させたい場所はずっと見えているため、ファットフィンガー問題は発生しないという利点があり、早く正確な位置指定が期待できる。